2010年4月 1日

【コメント】Shing02+鎌仲監督

チラシに掲載させていただきました。

*映画に寄せて
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言葉も電気も食べ物も、すべてエネルギー。どこで産まれて、どこへ行くのか。
それは人間の生活、そして命そのもの。
-Shing02
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「ここで生きていく決意が世界を動かす」
エネルギーのその先に何があるのか?どんな現実が進行しているのか?
石油もウランも有限であると知りながら、そこから降りることがなかなかできずに今、

世界は混乱し、相変わらず日本は原発を建て続けている。そのつけは瀬戸内海の小さな島、
祝島にも及び、島の人々はもう28年も建設を阻止するために闘ってきたが、巨大な経済が計画を加速させてきた。
誰かが、ではなく自分たち自身でエネルギーの未来を切り開くそんな決意を持って生活を守る人々がいる。
脱石油・脱原発を決め、持続可能な社会へと舵を切った、スウェーデンにも同じ意志を抱いた
私たちと同じ普通の人々がそれぞれの課題に取り組んでいる。
では、今、私たちの選択はどこにあるのか、私たち自身はどうするのか、新たな扉が開かれる。
-鎌仲ひとみ
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【Shing02】http://www.e22.com

2009年7月 8日

ぶんぶん応援メッセージ☆高見幸子さん

ナチュラル・ステップ・ジャパン
高見幸子さんより応援メッセージをいただきました。
ご紹介させていただきます。

国際NGOナチュラル・ステップ・ジャパン :http://www.tnsij.org/


国際NGOナチュラル・ステップ・ジャパン 高見幸子

今回、スウェーデンのロケのコーデイネートをさせていただいた
高見幸子です。スウェーデン在住35年です。

鎌仲さんといっしょに、3週間、スウェーデンを縦断しました。
北は、北極圏で世界で最初にエコ自治体を宣言した小さな町から、
大都会のストックホルム、北海に面した漁村や
中部の農村を見てきました。そして、そこで再生可能なエネルギーに挑戦し
持続可能な地域社会を築こうとしている人たちに出会いました。

取材をして見えてきたのは、30年前、オイルショックから
脱化石燃料を目指して模索をしてきたスウェーデンの姿でした。
70年代、石油に依存しないで発電するために、原発を選びました。
しかし、80年の国民投票で、将来は、全てを再生可能なエネルギーに
切り替えたエネルギーシステムの姿を目指すことに決め
再生可能なエネルギーに切り替えながら原発を廃棄していくことを
決めました。しかし、それは、決して簡単なことではありませんでした。

現在、スウェーデンは、いつまでに全廃するという期限はつけず、
原発を、持続可能なエネルギーシステムに
移行する上での一時的な解決策と見て、それぞれの地方で、
それぞれの地方の資源を活用した解決策を模索しながら
ステップバイステップで進んでいるといえます。

北部の森林の多い地方は、薪、チップやペレットなどの木質バイオマスや
山の尾根を利用した風力発電を進めています。
都市部は、下水処理場の汚泥からのバイオガスや、ゴミを利用したコジェネ、
酪農や畜産が多い地方は、バイオガス、そして西海岸の偏西風を利用した
風力発電、そして波力発電など、地産地消のエネルギーです。

日本にも、スウェーデンと同じように、森林があり、海岸線があり
何よりも、一年中、太陽があります。そして、地熱や水力、波力など
限りない再生可能なエネルギーの資源があります。可能性は
無限にあるのです。

エネルギーシステムが持続可能であるためには、持続可能性の原則、
4つのシステム条件を満たさなければなりません。
原発が持続可能なエネルギーがどうかを照らし合わせてみましょう。

1.地殻からの物質の濃度が継続的に増えない
  ウランは、地殻からの物質です。
 
2.自然に異質で何分解な物質の濃度が自然に継続的に増えない
  事故があると放射能が漏れるリスクがあり、放射能は大変
  難分解な物質です。

3.自然が物理的に劣化しない
  ウランを採掘している場所では、物理的に自然が劣化しています。

4.人々が自らの基本的ニーズを満たそうとしている行動を妨げる状況を
  作り出してはならない
  今の原発が事故がないようにガードができても、使用済みの原子燃料は、
  地下に10万年の貯蔵しなければ危険です。将来の世代につけを残します。
  そして、原発を作る技術があれば核爆弾を作ることもできます。
  日本では原発を作っても良いが、北朝鮮はだめだという理論が北朝鮮に通じるでしょうか。                       
  政治が不安な世界で、原発が世界に普及することは持続可能でしょうか。
  
この4つのシステム条件は、全てのエネルギー、製品、サービスが満たさなければ
なりません。風力発電も、水力発電も、波力発電もです。
その場合、原発が一番、ガードするのにお金がかかるでしょう。
エネルギーシステムは、一度、導入すると50年使うことになります。
一番、安く、リスクのないエネルギーシステムを考えるのが私たちの世代の
責務ではないでしょうか。

それから、もう一つ重要なのは、全てのことが民主的に決定されることです。
原発の立地においていうと、電力会社と市民というステークホルダーがあります。
その二つを比較すると電力会社の方が圧倒的に経済力があるため
公平に、意見や声が政治に反映することは難しいのです。
それは、世界共通です。それゆえ、スウェーデンでは、いろろなステークホルダーの
意見を聞き、法律に従って中立な立場で、いろいろな施設の立地を決める機関があります。
それは、環境裁判所です。日本にも、一日も早く、そのような民主的なシステムがで
きることを望みます。

「ミツバチの羽音と地球の回転」の映画は、今の日本の抱えている問題を明らかにします。
そして、将来の日本の解決策が示唆されます。ぜひ、たくさんのかたに見ていただき、社会で議論が高まり、
日本の持続可能なエネルギーシステムと持続可能な社会の構築が加速することを祈っています。

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