中国電力の一方的な「説明会」に抗議する島民集会を開催
祝島島民の会ブログより、以下転送します。
http://blog.shimabito.net/
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上関原発計画が浮上して28年経ちましたが、中国電力がこの28年間で初めて、祝島での説明会を開催することを発表しました
しかし祝島島民の会では、原発を建設するための説明会、「祝島島民にも説明した」というアリバイ作りのための説明会は拒否することを決め、一方的な説明会の開催に抗議する島民集会を開催しました
この28年間、中国電力は一度も祝島と対話をしようとせず、祝島という存在を無視しようとしてきました
また昨年9月以降からは埋め立て工事を強行しようとし、それに対する島民の抗議に対しては4800万円の損害賠償請求と抗議行動1日につき940万円の間接強制の申し立てという、お金の圧力で島民らを脅すような行為に走りました
特にこの間接強制については中国電力は島民の会全体を債務者としているため、祝島に住む原発に反対する住民ほぼ全員が中国電力に訴えられていることになります
そして本日、このような状況の中で中国電力は祝島で説明会を開催しようとしてきました
まず今月上旬に中国電力は祝島の自治会長に開催を打診してきましたが、断られていました
すると中国電力は開催日を3/23と勝手に決めて祝島の各戸に説明会開催の案内を郵送してきました
しかし実際に案内が送付されたのは祝島島民の3分の2程度で、しかも既に亡くなっている方などへ送付されたものが10分の1近くあるという非常識さです
祝島島民の会としては、原発計画に反対し続け島の将来を憂う中で亡くなっていった方たちやその家族に対する非礼さ、金銭的な圧力をかけようと島民を多額の損害賠償や間接強制で訴えておきながらぬけぬけと「理解を求めるために説明会を」という厚顔無恥な態度、こういった中国電力の企業姿勢は絶対に許すことはできません
この28年間、中国電力は機会はいくらでもありながら祝島島民への対話を一切しようとしませんでした
また一貫して大多数の祝島島民が原発建設に反対しており、漁業者も10億円以上もの漁業補償金の受け取り拒否を決議しています
このような状況の中で原発建設を前提とした中国電力のアリバイ作りのためだけの説明会は受け入れることはできないことを集会で確認し、本日開催予定の説明会については中国電力の社員の方々には島に上陸することなくお引き取りを願いました
(追記)
報道によると今回の中国電力側の責任者である上関原発建設準備事務所の岩畔所長は「たまたま結果として28年間島に渡っての対話はできなかったことは反省したい」と発言したそうです
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【関連NEWS】
中電が上陸断念 原発説明会(中国新聞3月24日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201003240229.html
上関原発建設計画:祝島の説明会中止 反対派「今さら話すことない」 /山口(毎日新聞 3月24日)
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20100324ddlk35040436000c.html
祝島住民 一斉に反発(朝日新聞3月25日)
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000001003250005
説明会また開けず...中電、きょうも開催方針(読売新聞 3月25日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20100325-OYT8T00122.htm
上関原発建設計画:祝島説明会 150人抗議、連日阻止 /山口
◇「28年の苦しみ分かってない」(毎日新聞3月25日)
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20100325ddlk35040461000c.html
抗議で原発説明会は当面断念(中国新聞3月26日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201003260069.html
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「安全と安心」(氏本農園・祝島だより)
http://blogs.yahoo.co.jp/farm_ujimoto/59558838.html
祝島島民の会ブログより
http://blog.shimabito.net/
2009年9月から現在のおおまかな状況
2009年9月、中国電力は建設予定海域の埋め立て工事を着工しようとするが、祝島の漁業者らによる抗議行動で約1か月の間、着工できず
10月の着工後も抗議行動によって具体的な工事は進まない状況
11月、工事を強行しようとする事業者と抗議する漁業者、カヤッカーらが海上で揉め、カヤッカーに負傷者1名が出る
負傷者は作業員や中国電力社員らを告発し、現在、捜査中
12月15日、中国電力は祝島島民2名及びカヤッカー2名に対して約4800万円の損害賠償を申し立てる
中国電力は同日、地元上関町に8億円を寄付
12月18日、中国電力は原子炉設置許可申請を国に提出
1号機2012年6月着工予定、2018年3月運転開始予定とする(7度目の延期)
2010年1月19日、中国電力が祝島の漁業者らを相手に申し立てていた妨害行為禁止を求める仮処分を認める決定が出る
漁業者ら債務者側は異議申し立て中
1月29日、改めて祝島の漁業者は支店総会で補償金の受け取り拒否を決議
(2000年に祝島の漁業者は漁業補償金約10億5000万円の受け取りを拒否したため補償金の半額は供託されており、没収の期限は2010年5月)
2月2日、中国電力は仮処分決定を理由に、妨害行為1日につき約940万円の間接強制を祝島の漁業者らに求める訴えを申し立てる
この間接強制および仮処分への異議申し立てについての決定は本年3月中に出される見通し
3月23日、中国電力は計画浮上から28年間で初めて祝島での説明会を試みるも、島に上陸できず
現在、祝島沖の上関原発計画予定地は陸上では多少作業はしているものの、海の埋め立て工事は止まっている状況
コメント[1]
上関原発:島民らの妨害を禁止 山口地裁支部(毎日新聞 2010年4月2日)
中国電力が山口県上関町で進めている原子力発電所の建設計画を巡り、山口地裁岩国支部(大島雅弘裁判官)は、反対派による沖合埋め立て工事の妨害を禁じ、続ける場合は1日当たり500万円の支払いを命じる決定を出した。1982年に建設計画が浮上後、原発反対運動を続けてきた上関町祝島の島民らに幅広く工事の妨害行為を禁じる内容で、島民らは反発している。
中電によると、決定は3月31日付。地裁岩国支部は、祝島がある上関町の住民団体「上関原発を建てさせない祝島島民の会」と39人の会員に、工事の妨害行為を禁じる決定を1月18日付で出していたが、今回の決定で会員らによる異議申し立てを却下。併せて、同会と会員ら39人に埋め立て工事が終わるまで一切の妨害行為を禁じたうえで、1人でも違反した場合は、連帯して1日500万円を支払うよう命じた。
Posted by 地域の幸せ at 2010年9月12日 09:01