2010年12月21日

珠洲での上映の意味・今年最後の自主上映は、26日 石川県加賀市!

石川上映、どんどん広がる・つながるその後報告
http://888earth.net/staffblog/2010/11/shing02-4.html

の続報です。

12月5日 珠洲市での上映会を、当時原発反対を訴え、運動の中心にいた元県会議員の北野進さんが見てくださり、ブログに書いてくださっていますのでご紹介します。

「ミツバチの羽音と地球の回転」珠洲で上映  2010.12.5 (「いま珠洲がおもしろい」)
http://blog.goo.ne.jp/11kitano22/e/bdd7a115f446dc469fb47ee5f432f33b

  11月3日のブログでも紹介した鎌仲ひとみ監督の「ミツバチの羽音と地球の回転」が今日、珠洲のわくわく広場で上映された。午前10時からと午後2時から、そして午後6時からの3回上映である。
 私が参加した2時からの上映は満席。そして椅子の間を小さな子どもたちが駆け回る盛況ぶりだった。

 映画は、さすがに全国で自主上映が続き、高い評価を受け、大きな反響を及ぼしているだけあってすばらしい内容だった。祝島のたたかいが、いわゆる単なる反対運動ではなく地球規模での未来を切り開く創造的なたたかいであり、そのことが祝島の人たちの生き様とスウェーデンのエネルギー政策を通じて浮き彫りにされている。

 映画自体に感動しつつも、加えて今回のこの映画の珠洲上映は、金沢はじめ他の地域での上映とはまた違った大きな意味をもっていることを紹介したい。

 かつての珠洲は祝島同様、原発の新規立地計画で大きく揺れていた。珠洲は祝島の人たちの応援を受け、また、私を含め、珠洲からも祝島に出かけて、互いに新規立地を許さない決意を固めあってきた仲である。

 珠洲では奇しくも7年前の今日12月5日、関電、中電、北電の三電力会社の社長が、今日の上映会場のすぐそばの珠洲市役所を訪れ、珠洲原発の「凍結」=事実上の撤退を表明したのである。

 一方で祝島はいま、映画にあるとおり、大変なたたかいの渦中にある。

 祝島島民の埋め立て工事阻止の体をはったたたかいにに、珠洲の人たちはかつての高屋での立地可能性調査阻止行動を思い出さずにはいられない。と同時に、珠洲は幸い「終わった」が、国内外の原発問題は決して終わっていない現実に、なんともいえない複雑な思いで向き合わされることになった。
 
 というのも、珠洲市内は11月24日のブログで紹介したように、原発問題はこの7年間タブーといっていい状況があるのである。

 そんな中での今日の上映である。

 主催した高田利栄子さん、冒頭のあいさつで「私は当時、まだ子どもで、原発に反対してきたひとの思いはよくわからず、しかもうちは推進派だったからなおさらわからなかった。だからこそ今回、この映画を珠洲で上映することができたのかもしれない」という趣旨の挨拶をした。なるほど、その通りだと思う。

 上映後、金沢の中垣たか子さんの話があり、さらに会場の参加者の意見交換。

 驚いたのは、原発後に珠洲にIターンで移り住んだ人から、原発計画があったことは知っているし、計画がなくなったからこそ珠洲に来れたが、過去の経緯を聞こうにも話してくれる人がいない。これまでの運動や原発について知りたいし、もっと情報発信してもいいのでは」という声があがったことだった。

 発言するつもりがなかった私だが、会場の雰囲気から、かつて運動の真ん中にいた立場から少し話した方がいいと思いなおした。
 珠洲で原発問題が語られない、つまりタブーになった経緯や理由を私なりに説明し、加えてこの状況について、もうひとつ珠洲市民が超えなければならない課題があるのではないかと話させてもらった。

 地域の過去を知らずに地域の未来を語ることはできない。かつての反対運動を経験していない世代の人たちが、しがらみに左右されない立場から率直に発言してもらうことが、珠洲を次のステージに引き上げる力になるのではないか。
 原発のことももっと知りたい、そんな率直な声に、珠洲も新しい時代に入ったなと感じさせられた上映会だった。  
 

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そして、そのあと、こんな出来事が。
若い実行委員たちに、北野さんが珠洲の歴史をお話してくださったのです。


「久々に珠洲原発の歴史を話す」2010.12.9
http://blog.goo.ne.jp/11kitano22/e/acd4f9c94bce95ea2bb3b03d792a151a

(一部抜粋)
断片的な情報はあっても、地元の人にどこまで詳しく聞いていいのやら・・・これまで躊躇してきたという。

 計画の概要、歴史、「凍結」の経緯などなど、自分の思い含めて話し、質問や意見交換も含めてたっぷり3時間半。率直な質問や意見に、私の方もたくさんの勉強をさせてもらった。
 
 もっとも私から話せるのはどうしても反対運動からの視点となる。できるだけ客観的に、と思いながらもそこには限度がある。このとき推進派は何を考えていたのか、私としても実は知りたいことはたくさんある。

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ブログには、北野さんが過去に祝島を訪問していたことも紹介されています。なんと、4度も訪問されていたというのです!

「魅力いっぱいの祝島 原発はいらない」2010.11.11
http://blog.goo.ne.jp/11kitano22/e/8a5af90ad7933baf33f46c54f16f9866

(一部抜粋)

祝島のたたかいはこれからが正念場。もちろん、祝島の人たちはけっしてあきらめてはいない。珠洲の次に新規立地を阻止するのは上関。いまもそう信じて疑わない。


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そして、映画「ミツバチの羽音と地球の回転」2010年最後の自主上映となるのも石川県です。

先日、ペスタロッチー教育賞を受賞された北陸学院大学の金森俊朗先生が企画してくださいました。

金森俊朗の部屋
http://www.spacelan.ne.jp/~pine/kanamori_.htm

金森教授(北陸学院大)にペスタロッチー賞 「命の教育」対話で実践 (北陸中日
新聞 12月10日)
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20101210/CK2010121002000148.html

PK2010121002100066_size0.jpgのサムネール画像

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金森先生は映画へのコメントも寄せてくださっています。

http://888earth.net/comments.html#992
「本当の豊かさとはなにか」ということが根底から描かれている作品。

──  金森俊朗(北陸学院大学 教授)

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クリスマスの次の日ですが、「映画と監督トークのみ」は、なんと1000円!
福井・小松市・加賀市のご友人にもぜひ、おすすめください。

参加者は現役教員が多く、県外からもたくさんの参加があります。

たいへん熱心な先生方です。分科会も、おもしろいです。担任の先生もお誘いしてみては(*^_^*)!

 

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12月26日(日)・27日(月)

日本生活教育連盟 石川サークル2010 
第46回石川冬の集会
http://www.spacelan.ne.jp/~pine/2010huyunosyuukai.pdf
片山津温泉ホテル森本
(石川県加賀市片山津温泉乙63-1)

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26日(日)
12:00 受付
12:45 開会行事
13:00 「ミツバチの羽音と地球の回転」
15:20 鎌仲ひとみ監督講演
16:00 分科会
18:00 夕食
19:30 私の実践報告
21:30 終了

27日(月)
 9:00 分科会
14:30 閉会行事

【参加費】研究会参加者:教職3000円、一般・学生2000円/映画とトークのみ:1000

【主催】日本生活教育連盟石川サークル

【問合せ先】金森/090-7080-9475/kanamori.tosirou●jade.plala.or.jp ●を@
にしてください
北川/076-276-8261
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staff コハラ

 

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