2011年5月29日

私たちに求められている覚悟。 鎌仲監督講演YOUTUBE(15分間) 

4月16日の東本願寺での鎌仲ひとみ監督の講演映像が注目を集めています。人から人へと口コミで広がっています。

無駄な言葉は一つもない、息詰まる講演、ぜひ、鎌仲監督の声でお聞き下さい。

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◇鎌仲ひとみ監督トークin東本願寺
http://www.youtube.com/watch?v=h3H2zjCkfeY&feature=player_embedded

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それでも、時間がない、動画は見られない、という方たちのために、文字起こしをしました。完全に正確なものではありませんし、途中までですが、ぜひともお読みいただければ、と願っています。

以下、書き起こし・・・

「直感」・・誰しもが持っている。

でもテレビに自分の好きな女優さんあこがれの俳優さんが出てきて、原発はCO2も出さないし、私はいいと思います!というと、どうですか?

原子力プロパガンダ、そう私は呼んでいるが、

東電は年間270億円も使ってあらゆる文化人、俳優、女優、タレントを使って
「安心です」「クリーンです」と原発に対していいことしか言わない、原発に対して批判的な人はテレビに出さない。ということをやり続けてきたので、
この人がこう言ってるんだから、と
皆さんの「直感」、というものが簡単にどこかに行ってしまっているのでは?

情報操作をされているのでは?実際これまでされてきたんです。


イラクの子どもたちのことを編集してNHKのプロデューサーに見せたら、「・・アメリカの言ってることと違う!」

プロパガンダを作っているメディアの人たち自身が自分自身を染め上げていて、そこからはみ出そうとしない、というのが大きな壁。

もうひとつの困難は、

情報操作が意図的にわれていて、それは非常に美しく巧妙に行われているために、それに身をゆだねるとみんなそうだから非常に心地がいい。

その心地よさの中で
「・・これはひょっとしたらまずいんじゃないか、あぶないんじゃないか、命に関わることなんじゃないかな、でもそんなこと怖くて言えないよ、だってみんなそうだって言ってるんだもん!!」という風になっている。

そんな中で、「いや、やっぱりそれは違う!!」というと、

「あら、あの人なんか、宗教でも始めたのかしら?」
(会場笑)・・本当にそうですよ。
巧妙に、「共産党じゃないかしら?」とか
「ちょっと変わってるのよねぇ。」

貧乏くじを引くのです。

原子力を研究する業界の中で、「こっち(原子力)にすすめるべきではない」、と言い続けていた人たちは、すべて出世できていません。そればかりか迫害される。

立命館大学の平和研究所にいる安斎(育郎)先生は、かつて東大にいて、原子力の研究をしていた。彼が「原子力は危ない、慎重にやらなくてはならない」といったとたん、

彼の職場でだれ一人として彼と口をきかなくなった。11年間そこにいて、誰とも口をきくことなく、そこをやめた。

今ちょっとテレビやラジオで意見を聞かれている小出(裕章)先生は、「六ケ所村ラプソディー」にも出てらっしゃいますけど、彼もはっきりと原子力の危険を言っていますが、もう60に近いのに助手。助教授にすらなれていない。

つまりこの日本で原子力に異を唱えるということは、経済的な貧乏くじを引くということ。何の得にもならない。それでも自分の『直感』にしたがって生きるのか?

となると一定の覚悟が必要となる。


私たちに求められているのは覚悟、だと思う。


その覚悟の中身はどんなものか?


森達也さんという映画監督、彼の作品を尊敬している。

地下鉄サリン事件を扱った映画
の中で、どうしても忘れられないシーンがある。
今回の福島の事件でもこのシーンを思い出した。

サリンを吸って階段で倒れたり苦しんだり、くの字になっている人たちを、

次のサリンをまかれなかった電車がついてばーっと降りてきたサラリーマンが、
「ちっ、」といって苦しんでいる人たちをまたいで、仕事に急いで行ってしまったんです。

善なるもの、「会社員として会社に遅刻してはいけない」ということが、そこに倒れている人にどうしたんですか?だいじょうぶですか?と声をかけることより優先する、そんな社会に自分は生きていて、

これは恐ろしいことだな、と思いました。


今回よく、テレビに出てくる原子力保安院の人たちとも「六ケ所村ラプソディ-」を創る中で密接にお付き合いがありました。
みんなとてもいい人たち。良いお父さんなんだろうと思う。

わざとこういうことを起こしたわけではない、とも思っています。


でもたとえば、去年の夏、福島に行ったんです。

福島3号機にプルサーマルを受け入れるという。市民グループと抗議に行きました。

福島県原子力安全管理課 課長が出てきた。

すっごい見るからにいい人。善良な人なんだろうな~というような雰囲気がにじみ出ている。

そのかたに、「今回、こんな古い原子炉にプルサーマル燃料を入れてしまって、もし、核が暴走したら、どうするんですか?そのために設計した原子炉でなく、これまでも不具合が起きているのに、大丈夫なんですか?よしんば事故を起こさなくても、出てきたら、これまでと全く違う毒性の高い、どこに持っていくともきまっていない使用済み核燃料が出てくる。50年もプールで冷やしておかなくちゃいけない。そんな危険なものを福島に持ってくることを、福島県民にちゃんと説明したんですか?」

黙って、うつむいて、一言も返していただけなかった。

彼は無力・・を感じていたんですよね。


なんで、じゃあ、受け入れたのかというと、

「7月までに受け入れた自治体には20億円(※正しくは25億円)やるよ」、と経産省が言ったんです。
7月までに受け入れなかったら20億円やらない、と。(会場、ざわざわ)

それまで抵抗していた原発を持っている自治体が、じゃあしょうがない、と受け入れた。

その20億円の引き換えに差し出したものは何なのか、

県民の命ですよ。


福島県知事の前の佐藤栄佐久前知事がプルサーマルを撤回したとたん、
収賄疑惑をかけられ、側近が3人自殺しました。

彼の妹は着のみ着のままつれさられ、1週間帰ってきませんでした。持病もあり息も絶え絶えで帰ってきた。

彼が自分の罪を認めなければ、こんな犠牲が続くと判断して、彼は自分の身に覚えのない収賄罪を認めて、有罪になりました。
それは、「知事抹殺」という本に書かれています。


そういうことが現実に行われていて、見て見ぬふりをする人たちがたくさんいて、この土台・・原子力は絶対すすめる、原子力は絶対安全・・という土台、テーブルの上でしかものを言えない ということが横行してきたんですね。

それを一生懸命進めている人たちは、倒れている人たちをまたいでいく、仕事熱心で、まじめな、自分の家族のために一生懸命稼いで働く、そんな人たちなんですね。

それは、私だ、と。

 

わたしは「六ヶ所村ラプソディー」を作ったときに、
この劣化ウラン弾を生み出してきたのは、私が日本で電気を使う暮らしだったと気がついたときに、

イラクの子どもたちを殺しているのはだれだ、

私だった。


私がそこに加担していたのだと気づいたときに、

私が私自身を撃たなければいけない、と

それはすごく難しいことなんですね。


今たくさんの人が、「放射能がこんなに出ても安全だ」と、本気で信じているとは思えないんですけど、そう信じたほうが、今までの暮らしをあきらめなくていいから、

ただ、だまされたふりをしているだけなのかも、しれない。


でも、私たちは、

メディアリテラシー、エネルギーリテラシー、

メディアを読み解く力、エネルギーについて学ばないと、
自分のいのちを守れないと、思うんですね。

 

>>以下、省略

 

文責・staff 小原美由紀


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