25日「イエロー・ケーキ」シンポに山本太郎さんも登壇決定!
鎌仲ひとみが登壇予定の「イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという名の嘘」ヨハヒム・チルナー監督来日記念特別先行有料試写会+シンポジウム に、
俳優の山本太郎さんの登壇が緊急決定しました!
http://888earth.net/staffblog/2012/01/post-217.html
二人の映画監督と、切れ味のいいトークで全国から引っ張りだこの山本太郎さん、どんなお話が聴けるか、本当に楽しみですね。
みなさま、お申し込みはぜひお早めに!
山本太郎さんのtwitterも要チェックです(^.^)
https://twitter.com/yamamototaro0
25日の詳細は、こちらです。
http://pandorafilms.wordpress.com/roadshow/yellow/preview/
シンポジウムは上映終了後です。
テーマは、<ドイツと日本 なぜ日本では原発を全廃できないのか?>
登壇者(予定): ヨアヒム・チルナー監督
鎌仲ひとみ監督(「ミツバチの羽音と地球の回転」)
山本太郎さん(俳優) ほか
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鎌仲ひとみ監督が映画「イエロー・ケーキ」に寄せたメッセージ
「地球の内臓をえぐるその先には・・」
連なる放射性残土の山
原子力発電の燃料はウランだということを多くの人々は知っているだろう。
しかし、それを知っていたとしても、それが掘り出される鉱山の現場がどうなっているのか、知る人は本当にごくわずかだと思う。私は「六ヶ所村ラプソディー」という映画で
原子力発電所で使い終わったウラン燃料が再処理される現場とそこで生きる様々な
人々を描いた。使用済み核燃料は10万年間、放射線を出し続ける。それを安全に
保管することが果たして可能なのか?2011年に起きた東京電力福島第一原発事故によって原発がよしんば停止しても冷却が喪失されれば燃料が過熱して溶け出し、環境に飛散することがあからさまに露呈した。加えて、原子炉から取り出したプールの中の使用済み核燃料までも冷却を喪失すれば放射性物質を放出する危険があることも明らかになった。
電力の大量消費による経済成長を支えた原発がいかに巨大なリスクを孕んでいたのか、その実際を日本人は生きなければならなくなった。未だ54基の原発があり、年間千トンの使用済み核燃料を排出するが、これは下流の問題だ。はるか、上流にはウラン鉱山という源流が控えている。この「イエローケーキ」を観て、まず驚かされるのはウランを掘り出したその後の姿だ。延々と連なる放射性残土の山々の果てしなさはいったい何を象徴しているのだろうか?
(中略)
「経済」が命を凌駕する
原発を建てたい電力会社が現地にお金をばら撒くように、ウラン鉱山もまた「雇用」とい
う誘惑を現地にもたらす。原子力産業がいかに世界中にその触手を伸ばしているのかこの映画は余すところなく描いている。「環境」を「経済」に替えようとする人々と、「命」をはぐくむ「環境」を決して売り渡したくない人々、その両方の姿がこの映画にはある。
これまでは圧倒的な「経済」がもう一方を凌駕し続けてきた。しかし、世界中の巨大な露天掘りウラン鉱はまさしく母なる大地の内臓をえぐる営みだ。「触れてはいけない!」
多くのネイティブが守ってきたウランを地中に留める言い伝えがある。それは自然と人間が一体となって生きていたころからの知恵だ。そのような知恵にこそ私たちは帰っていかねばならないのだろう、とウランを掘る人々のある意味、あさましい姿から強烈に教えられる。
鎌仲ひとみ